在宅勤務とスタッフとの関係性の変化

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By Ulrike Leone, Image from Pixabay

在宅勤務の下で、昨年から細々と続けてきた現地スタッフとの週例会議が、ここにきて効いてきているようです。最近は、現地スタッフがネットの向こうで働いている様子が感じられ、仕事を任せられるようになりました。

去年の5月、マレーシアの第一回目のロックダウンが終わり、少しずつ事務所勤務が始まりかけた頃に、現地スタッフとのオンライン週例会議を始めました。その年の仕事の目処も全く立たず、オンラインにもみんな不慣れで、最初は大変つたない会議でした。

その後、一時期、通勤が復活したものの、コロナの患者数が再び増えて、だんだんと出勤が減り、とうとう今年の1月初旬から第二回目のロックダウンが始まり、結局、昨年からふりかえるとほとんど在宅勤務でした。

最初のロックダウンは苦労しましたが、今回は少し様子が違います。ロックダウンは前回ほど厳しくありませんし、私たちも対処方法を学んでいるようです。ただ、それ以上に現地スタッフとの間でリモートなのに適度な距離感が保たれ、お互いに信頼して仕事を任せられる関係ができてきていることが不思議と感じられます。

何がよかったのか?

続けてきたオンライン会議の効果が出ているようです。

最初は在宅勤務による非公式なコミュニケーションの欠如を補完するために始めたので、雑談に近いものでした。そのうち、現地スタッフの話を聴くことに重点を置くようシフトしていきました。今は、雑談に近い聴くモードと、仕事の予定を共有するモードの二部構成になりました。

興味深いのは、これを繰り返しているうちに、オンラインでもあたかも職場にいるような距離感と感触がつかめてきたことです。お互いに慣れてきたこともあるでしょう。でも、私はそれだけでなく、お互いの関係がオンライン用に再構築できたような感覚を今、持っています。また、それは事務所で顔と顔を合わせていた時よりも、より適度な距離感を保つことができ、チーム全体の効率が上がったように感じます。

会話のレベルをボールに例えると、小さいボールが多い他愛もない内容でしたが、これを繰り返していくうちに、お互いの発想の枠組が少し揺さぶられ、徐々に関係性に変化が生じたようです。

ロックダウンが解除されたら、出勤が再開するかもしれませんが、できれば今のような関係を維持して行きたいと思います。オンラインでも人間の関係は作れるのではという手応えを感じ始めました。次はだんだんと大きなボールを扱えるようになりたいものです。■